2009-09-30

『(仮)Bug』という曲ができた このエントリーを含むはてなブックマーク 

約3〜4時間前の出来事、、、こんな事は、もう一生ないだろうという現象が、さっきまで僕の目の前で繰り広げられていた。

まず事の発端はこうだ、

・とあるジャズ・ピアノのアーティストの音源が聴きたくて、ネット上を徘徊していた。
・ほどなくしてそのアーティストの音源が聴けるサイトにたどり着く。
・そこではWMPでダウンロード視聴ができたので、まずファイルをダウンロード。
・で、聴こうとしたのだけれども、僕のMac ProにWMPはインストールしてないので、他の再生ソフトが立ち上がった。
・再生すると、どうにもダウンロードの際にファイルが壊れたみたいでブツブツに切れる。。。

そして、その瞬間に事は起こった。

ダウンロードした「もう一つの視聴用音源ファイル」はどうかな?と思い、そのファイルをダブルクリックし、聴いてみる、、、

「なに、これ、、、、、、、、、、、」

1分に満たないその音源も、見事に「ちゃんとは再生」されなかった。

が、しかしだ、

『見事にちゃんと再生されなかった』ことで、なんて事はないジャズ・ピアノセッションの曲が、『聴いた事のない別の曲』に生まれ変わってしまったのだ。しかも、定期的にブツ切れになり「パッ!...パッ!...」としか再生されないその一瞬の音の固まりに『構成、メロディ、コード』が全て含まれている。

要するに『素材』ではなく、もう『曲』になっているのだ。しかも、信じられないくらいの美しい曲に。。。

気が付いたら、その壊れたファイルを何度も何度も聴いている自分がいた。

そして、しばらくして、その信じられない状況を把握し、僕はおもむろに口に手を当ててしまった。

「なんてこった!!!!!」.....
それ以上、もう感動で言葉が出なかった。

試しに僕のMac Bookでも同じ状態になるのかを試してみた。同じようにダウンロードし、同じ再生ソフトで立ち上げ、その視聴用のファイルを聴いてみる。また、ファイルの欠損が理由かもしれないから、メモリースティックに『Mac Proからダウンロードした視聴用ファイル』を抜き出し、それもMac Bookの再生ソフトで聴いてみる。

。。。トラブルは起こらない。二つとも全く問題なく、軽快なジャズ・ピアノが1分間流れるだけだ。

つまり、このバグは『僕のMac Proでしかこうは再生されない』。ということ。

まさに、天の授かり物...ただ聴きたい音源をダウンロードしただけで、新しい曲ができてしまった。

しかも、

何一つ楽器を持たずに!

唄わずに!

曲を作ろうと意識もせずに!!

もう大急ぎで、さっそくこの音を録音した。僕の仕事で使ってるMac Proから出ている音だから、一回別のレコーダーに取り込んで、そのあともう一度Macに吸い上げた(実はそのとき相当慌てていたみたいで、別のレコーダーを設置している間に音声出力側のケーブルを引っこ抜いていたらしく、一時間くらいリスタートかけたり電源の抜き差しをしていた...正直もう二度と聴けないんじゃないかって泣きそうになりましたが、どうもそういう問題ではなさそうで、完全にBugみたい)。

せっかくなので、そのブツ切れのテンポを解析してみる。基本は♩=123.02という数値で、コンマ0.003〜4ほどのズレがあるくらいだ。明らかにデジタルのトラブルのよう。もちろん原因は不明。おそらくWMPと僕の使っている『VLC Media Player』との相性の問題で、何か疎通できないトラブルがあるのだろう。。。

しかし、何度も聴いても、全く波形編集を必要としない、完成された構成。まるでクラシックのスタンダードのように流麗なメロディ。息を呑むほど奇麗なコード進行。

デジタル化する音楽に対しての「ネガティヴななにがし」はいっぱい聴くけれども、こんな出来事は、むしろアナログな世界にはほとんどないもの。こんなに体が震えたのは、本当に久々だった。パソコンの前にいるのに、まさに目の前で自然の現象を見ているかのように神秘的な出来事。

もちろん自動生成プログラムを使って、自分の意図としない音楽が当たり前にできるいまの世の中だが、

『誰も作ろうとしないで出来た曲』なんて、こんなにロマンチックなことはないと思わないだろうか?

これは絶対、近い将来発表します。もちろん、クラムボンで。郁子と大助にもこの事情を話して聴かせたのですが、もう三人でウルウルしておりました。

いったいそのBugの音はどんなものかってのをYouTubeでアップしてみました。これはその『(仮)Bug』とは違う、

「別の音源視聴ファイルを僕の再生ソフトで流したもの」です。

本物の『(仮)Bug』は、お披露目出来る時まで期待していてください。

2009/09/30 @ 小淵沢 none to cat studio


キーワード:

mito / clammbon / ミト / クラムボン / 音楽 / 日記


コメント(0)


mito (clammbon)

ゲストブロガー

mito (clammbon)

“(2年以上ほったらかしてた)Twitterを復活してみます。 http://twitter.com/micromicrophone”


関連骰子の眼

関連日記